帝王切開後の傷跡は、できるだけきれいに治したいですよね。
私も退院後、医師から聞いていたアドバイスをもとに、テープを使った傷跡ケアを始めました。
最初は傷が細く、きれいに収まっていたので、このまま目立たなくなってくれたらいいなと思っていたんです。
ところが、しばらくするとテープを貼った部分がかゆくなり、赤みや水ぶくれまでできてしまいました。
その後もシリコンシートや別のテープを試しましたが、どれも肌に合わず、傷跡は次第にミミズ腫れのように盛り上がるように。
現在は形成外科でケロイドと診断され、治療を続けています。
この記事では、帝王切開後に実際に使った3種類のテープ・シートの感想や、傷跡の変化、形成外科での治療について紹介します。
※この記事は私自身の体験談です。傷跡の状態や適切なケアには個人差があります。テープの使用や治療については、医師の指示を優先してください。
帝王切開後の傷跡ケアはいつから始めた?
縦切開で出産し、術後11日で退院
私は予定帝王切開で出産しました。
お腹の切り方は縦切開で、おへその下から縦方向に傷跡が残っています。
手術直後は起き上がるだけでも痛く、傷跡の見た目を気にする余裕はありませんでした。
術後11日で退院する頃には、安静にしているときの痛みはかなり落ち着いていましたが、傷に触れたり、体を動かしたりするとまだ痛む状態。
それでも、傷跡自体は細く、思っていたよりきれいに収まっていました。
帝王切開の傷というと、もっと目立つものを想像していたので、最初は少し安心したのを覚えています。
手術当日から退院までの痛みや入院生活については、別の記事でも詳しく紹介しています。
【帝王切開後の痛みはいつまで?術後の歩行・入院生活・回復までの体験談】
医師のアドバイスでステリストリップを使用
退院後は、入院中に医師から聞いていたアドバイスを参考に、ステリストリップを貼り始めました。
ステリストリップは、傷口の固定などに使用される細いテープです。
私は傷跡をできるだけきれいに治したかったので、教えてもらったケアを続けようと思っていました。
何より、最初は本当に傷が細く収まっていたんです。
この状態を維持できるなら、多少の手間がかかっても頑張りたい。そんな気持ちでケアを始めました。
ところが、使い始めてしばらくすると、思わぬ肌トラブルが起きてしまいました。
帝王切開の傷跡ケアで実際に使った3種類のテープ・シート
私が試したのは、ステリストリップ、シリコンシート、アトファインの3種類です。
使用した順番に、それぞれの感想と肌の状態を紹介します。
ステリストリップ|約2週間でかゆみ・赤み・水ぶくれが発生

最初に使ったステリストリップは、退院後から約2週間貼っていました。
使い始めは特に問題もなく、傷跡も細いまま。
ところが、次第にテープを貼っている部分がかゆくなってきました。
このとき、すぐに剥がしていればよかったのかもしれません。
でも、傷跡をきれいに治したい気持ちが強く、多少のかゆみなら我慢しようと思ってしまったんです。
せっかくきれいに収まっている傷が、テープを剥がしたことで広がってしまったら嫌だな、という気持ちもありました。
そのまま貼り続けていると、かゆみだけでなく赤みも出るようになり、ついには水ぶくれまでできてしまいました。
さすがにこの状態では続けられず、テープを剥がすことに。
傷跡をきれいにするためのケアで、周りの皮膚が荒れてしまうとは思いませんでした。
今振り返ると、傷の見た目がきれいだったからこそ、かゆみを軽く考えてしまったのだと思います。
シリコンシート|SHEINで購入したものの、かゆみが出た

ステリストリップを剥がし、水ぶくれが落ち着いてから試したのがシリコンシートです。
私が購入したのはSHEINで販売されていたもの。Amazonでも似た見た目の商品を見かけました。
実物は表面がツルツルしていて、見た目はガムテープのような印象でした。
最初に見たときは「これを傷跡に貼るの?」と思ったほどです。
ステリストリップではかぶれてしまったものの、素材が違えば使えるかもしれないと期待していました。
しかし、こちらも使っているうちにかゆみが出てしまいました。
また肌が荒れてしまっては困るので、使用を中断することに。
なお、私が購入したシートについて、医療用シリコンシートとしての品質や性能を確認できたわけではありません。
シリコンシートにはさまざまな製品があり、素材や使用方法も異なります。私が使った商品でかゆみが出たからといって、すべてのシリコンシートが合わないとは限りません。
アトファイン|こちらもかぶれてしまった

次に試したのが、傷あとケア用テープのアトファインです。
ステリストリップもシリコンシートも合わなかったので、今度こそ問題なく使えたらと思っていました。
しかし、残念ながらアトファインでもかぶれてしまいました。
これで、試した3種類すべてで肌トラブルが起きたことになります。
もちろん、これらの商品が悪いというわけではありません。肌との相性には個人差がありますし、私自身、テープなどでかぶれやすい傾向があります。
ただ、何度もかぶれているのに、傷跡をきれいにしたくて別の商品を探し続けていたんですよね。
今思えば、商品を変える前に一度、形成外科や皮膚科で相談しておけばよかったと感じています。
テープかぶれの後、傷跡がミミズ腫れのように盛り上がった
最初は細かった傷跡が、少しずつ盛り上がるように
退院した頃は細く、比較的きれいに収まっていた傷跡。
ところが、テープかぶれが起きた頃から、少しずつ様子が変わってきました。
傷跡が徐々に盛り上がり、ミミズ腫れのような見た目になっていったんです。
最初は「まだ術後だから、こんなものなのかな」と思っていました。
しかし、時間が経っても平らには戻らず、盛り上がった部分は次第に硬くなっていきました。
見た目だけでなく、痛みも出るようになりました。
最初はあんなに細かったのに、どうしてこんなに変わってしまったんだろう。
傷跡を見るたびに、少し残念な気持ちになりました。
ただし、テープかぶれがケロイドの直接の原因だったかどうかは分かりません。
私の場合は、テープかぶれが起きた時期と、傷跡が盛り上がり始めた時期が重なっていたという経過です。
現在も擦れたり触れたりすると痛い
産後しばらく経った現在も、傷跡には硬さや盛り上がりが残っています。
特に気になるのは、衣類が擦れたり、傷跡に触れたりしたときの痛みです。
帝王切開直後のように、起き上がるだけで激痛が走るわけではありません。
それでも、何かが当たると痛むため、完全に治ったという感覚はまだありません。
傷跡が目立つことも気になりますが、それ以上に、日常生活の中で痛みが続いていることが悩みでした。
そこで、形成外科を受診することにしました。
形成外科でケロイドと診断され、治療を開始
形成外科では、帝王切開の傷跡について「ケロイド」と説明されました。
現在は1〜1か月半に1回程度のペースで通院し、治療を受けています。
傷跡への注射はかなり痛かった
形成外科で受けた治療のひとつが、傷跡への注射です。
ケロイドになっている部分に、何度も直接針を刺されました。
これが、かなり痛い……。
ただでさえ触れると痛む傷跡に注射をするので、なかなかつらい時間でした。
ケロイドの治療では、ステロイド薬を病変に直接注射する方法が用いられることがあります。
日本皮膚科学会でも、症状に応じた治療法のひとつとして紹介されています。
私が受けた注射の薬剤名は確認できていないため、ここでは断定しませんが、傷跡への注射という治療自体は珍しいものではないようです。
痛みはあるものの、少しでも改善してほしいので、今後も通院を続けるつもりです。
処方されたステロイドテープは今のところかぶれていない
注射に加えて、形成外科ではステロイドテープも処方されました。
これまで何種類ものテープやシートでかぶれていたので、正直なところ少し心配でした。
ところが、処方されたステロイドテープは、今のところかぶれずに使用できています。
これには少し安心しました。
ステロイドテープは、傷跡を保護するだけのテープとは異なり、炎症を抑える薬剤が含まれています。
ケロイドや肥厚性瘢痕に対して用いられる治療法のひとつですが、使用する期間や貼り方は医師の指示に従う必要があります。
私も肌の状態を確認しながら、処方された方法で治療を続けています。
ジグザグに縫い直す再手術も提案された
診察では、傷跡をもう一度切除して、ジグザグになるように縫い直す方法についても説明を受けました。
形成外科では、傷にかかる張力を分散させることなどを目的として、Z形成術などの方法が用いられることがあります。
ただし、ケロイドは手術をしても再発する可能性があり、必要に応じてほかの治療と組み合わせることもあるそうです。
私も医師から、再びケロイドになる可能性について説明を受けました。
せっかくもう一度手術をしても、また傷跡が盛り上がってしまうかもしれない。
そう考えると、すぐに再手術を決断する気持ちにはなれませんでした。
そのため、現時点では手術を選ばず、注射とステロイドテープによる治療を続けることにしています。
少しずつ傷跡の盛り上がりが改善してきた
治療を始めてから、傷跡の上の方にあった盛り上がりが少し改善してきました。
まだ全体が平らになったわけではありませんし、触れたときの痛みも残っています。
それでも、以前と比べると変化を感じられるので、通院を続けることで、もう少し改善するかもしれないと期待しています。
ケロイドの治療は長期間にわたる場合もあるため、焦らず経過を見ていくつもりです。
今後、傷跡の状態に変化があれば、この記事にも追記したいと思っています。
帝王切開の傷跡ケアで知っておきたい注意点
ここからは、日本形成外科学会などの資料を参考に、傷跡ケアで知っておきたいことをまとめます。
テープでかゆみや水ぶくれが出たら、無理に貼り続けない
傷跡ケア用のテープでも、粘着剤や素材による刺激、アレルギーなどで接触皮膚炎を起こすことがあります。
日本皮膚科学会によると、接触皮膚炎ではかゆみや赤みのほか、水ぶくれなどが生じる場合もあります。
また、原因となる物質や刺激を取り除くことが、治療や予防において重要とされています。
テープを貼っていてかゆみや赤みが出た場合は、無理に使い続けず、医師に相談することが大切です。
特に、水ぶくれができたり、症状が繰り返されたりする場合は、早めに皮膚科や形成外科で確認してもらうとよいでしょう。
傷口が開く、膿が出る、赤みが広がる、発熱するといった症状がある場合は、感染などの可能性もあるため、速やかな受診が必要です。
私自身、最初は傷跡がきれいだったので、多少のかゆみを我慢してしまいました。
でも、傷跡をきれいにしたいからこそ、肌の異変を放置しないことも大切だったのだと思います。
ケロイドと肥厚性瘢痕の違い
帝王切開後の傷跡が赤く盛り上がった場合、ケロイドや肥厚性瘢痕などが考えられます。
どちらも傷が治る過程で生じることがありますが、一般的には次のような違いがあります。
| ケロイド | 肥厚性瘢痕 | |
|---|---|---|
| 盛り上がる範囲 | 元の傷の範囲を超えて広がることがある | 元の傷の範囲内にとどまることが多い |
| 経過 | 自然には改善しにくいことがある | 時間とともに落ち着くことがある |
| 自覚症状 | かゆみや痛みを伴うことがある | かゆみや痛みを伴うことがある |
ただし、実際には両者の区別が難しい場合もあります。
見た目だけで判断せず、気になる変化があれば医療機関で相談することが大切です。
私の場合は形成外科でケロイドと説明され、現在も治療を受けています。
ケロイドにはどんな治療法がある?
日本形成外科学会などによる『形成外科診療ガイドライン3 2021年版』では、ケロイドに対するステロイド薬、シリコーンジェルシート、圧迫・固定療法、手術などが検討されています。
また、日本皮膚科学会でも、ステロイドの貼付剤や局所注射、外科的治療などが紹介されています。
主な治療方法には、次のようなものがあります。
- ステロイドを含む貼付剤や外用薬
- ステロイドの局所注射
- シリコーンジェルシートなどによるケア
- 圧迫・固定療法
- 手術などの外科的治療
ただし、すべての人に同じ治療が適しているわけではありません。
傷跡の状態や症状、再発のリスクなどを踏まえて、医師と相談しながら治療方針を決める必要があります。
また、シリコーンジェルシートは治療法のひとつとして検討されていますが、使用すれば必ずケロイドを防げる、あるいは治せるというものではありません。
傷跡の盛り上がりや痛みは形成外科で相談できる
帝王切開後の傷跡について、どこに相談すればよいのか迷う方もいるかもしれません。
傷跡が赤く盛り上がる、硬くなる、痛みやかゆみが続くといった場合は、形成外科で相談できます。
手術した病院の産婦人科に相談し、必要に応じて形成外科を紹介してもらう方法もあります。
私の場合は、もっと早く形成外科に行けばよかったと感じています。
傷跡が気になっている方は、無理にセルフケアだけで何とかしようとせず、一度相談してみるのもよいと思います。
まとめ|かゆみが出た時点で早めに相談すればよかった
帝王切開後、少しでも傷跡をきれいに治したくて、ステリストリップ、シリコンシート、アトファインを試しました。
最初は傷が細く、きれいに収まっていたので、その状態を維持したい一心でした。
だからこそ、多少のかゆみなら我慢しようと思ってしまったんです。
しかし、テープかぶれを繰り返し、傷跡は徐々にミミズ腫れのように盛り上がるように。
現在は形成外科でケロイドの治療を受けており、少しずつ改善も見られています。
今回の経験を通して感じたのは、傷跡をきれいに治したいからといって、かゆみや肌の異変を我慢する必要はないということ。
私の場合は、最初にかゆみが出た時点で早めに相談すればよかったと思っています。
帝王切開後の傷跡ケアで悩んでいる方に、私の体験が少しでも参考になればうれしいです。
参考資料
- 日本形成外科学会・日本創傷外科学会・日本頭蓋顎顔面外科学会『形成外科診療ガイドライン3 2021年版 創傷疾患』
https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00707/ - 日本形成外科学会「ケロイド・肥厚性瘢痕」
https://jsprs.or.jp/general/disease/kega_kizuato/kizuato/keloid.html - 日本皮膚科学会「ケロイドの治療はどうすればいいのでしょうか?」
https://qa.dermatol.or.jp/qa26/q09.html - 日本皮膚科学会「接触皮膚炎(かぶれ)とはどんな病気ですか?」
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa4/q02.html - 日本皮膚科学会「接触皮膚炎の治療と予防法はどのようなものですか?」
https://qa.dermatol.or.jp/qa4/q19.html